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インバウンドのゴールデンルートについてのご紹介

訪日外国人の多くが通るインバウンドの観光コースは「ゴールデンルート」と呼ばれています。日本の場合はどこを通るのでしょうか。またゴールデンルートから外れている地方まで足を延ばす訪日外国人はどれだけいるのか詳しく見てみましょう。

日本のインバウンドにおけるゴールデンルートとは

日本におけるゴールデンルートは成田空港からスタートし、関西国際空港に至るコースです(逆もあります)。途中に千葉(浦安)・東京・神奈川(箱根)・静岡または山梨(富士山)・愛知(名古屋)・京都・大阪の7都府県を通ります。一度の訪問で買物と観光の両方を満足できることから特に団体のツアーに人気です。

例えば浦安には東京ディズニーランドがあります。東京では買物と観光、箱根と富士山では温泉や登山を楽しめるでしょう。名古屋には世界に誇るトヨタ自動車の博物館があり、京都には歴史的建造物、大阪は独自の文化とUSJがあるので外せません。

日数が長ければゴールデンルートから少し外れて、長野や岐阜、富山、石川などの中部・北陸地方を回ったり、近畿地方でも奈良や兵庫にまで足を延ばしたりします。最近では広島も人気です。

実際に観光庁が2017年7月から9月まで調査したところによると、来日外国人の訪問率は大阪・東京・千葉・京都の順に多く、この4都府県は他を大きく引き離しています。ただしタイやマレーシア、シンガポールでは北海道、韓国は福岡、欧米諸国は広島の訪問率が多いように国ごとの関心にはバラつきがあるようです。

新たに作られたインバウンドの新ゴールデンルート

観光庁では地方にも訪日外国人を呼び込むために、インバウンド向けの広域観光周遊ルートを形成する促進事業をおこなっています。その中で2013年に「新ゴールデンルート」として命名されたのが京都から広島を経て、愛媛県の松山を回るコースです。

あえて四国にある松山が選ばれたのは、広島県と提携して瀬戸内海沿岸をお得に周れる旅行商品を開発してきた成果によるものです。また広島を訪れた経験のある外国人が次回の目的地として瀬戸内海の周遊と温泉を望んでおり、両方の条件を満たす松山は観光に適任といえます。京都からのアクセスも便利で料金設定も手頃です。

さらに松山城はトリップアドバイザーによる「行ってよかった! 日本の城 ランキング 2017」の3位です。この新ゴールデンルートは1位の姫路城や5位の二条城も一緒に見られます。

2016年には岡山や香川、徳島、山口へと拡大した長期ツアー向けの新ゴールデンルートも形成されました。こちらは関西国際空港と福岡空港の両方に乗り入れている台湾や香港、タイ、中国の需要を喚起したコースです。

最近ではゴールデンルート以外にも注目されている

同じインバウンドでも団体のツアーは一度で多くの楽しみがあるゴールデンルートに偏りがちです。一方リピーターになるほど個人で訪日を計画し、地方に足を延ばす傾向が見受けられます。例えば北海道や沖縄、最近では2015年の北陸新幹線開業以降、訪日外国人の数を増やしている北陸地方が人気です。

当然、これらの地域に期待されているのはゴールデンルートのような買物ではなく、日本ならではの自然や風景、料理などです。北海道は雪目的の訪日外国人もいます。実際に日本料理は満足度が高いようです。

ただし訪日外国人を地方まで呼び込むには、いくつか課題があります。例えば現地までの交通手段です。ツアーなら観光バスに乗れば到着できますが、個人の旅行では自ら手配しなければならず、地方に行くほど複雑で困難を極めます。

またゴールデンルートに比べると多言語化が遅れており、夜になると何の楽しみもなくて退屈しがちなところも改善の余地があります。今後、訪日外国人が増える中で対応が急がれるでしょう。

まとめ

日本のゴールデンルートは初めて来日する外国人にとって魅力や楽しみが豊富なので団体ツアーのコースにも選ばれています。一方でリピーターになるほど個人で地方へ足を延ばす訪日外国人が増えており、北海道や北陸、沖縄が人気です。今後インバウンド対策が進むにつれて、その範囲はさらに広がるでしょう。