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インバウンドを増やすには年齢層による傾向の違いを把握しよう

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インバウンドは全体的に見れば増加傾向にありますが、統計データを見てみると年齢層や性別により異なる傾向が読み取れます。特に年齢層による違いが顕著です。ここではインバウンドの年齢層による傾向の違いについて解説していきます。

インバウンドの年齢層は?どの年代が多いの?

政府が訪日観光客を2020年に4,000万人まで増やす目標を掲げていることもあり、ここ数年でインバウンドが右肩上がりで増加しています。ただ、どの年代も均一に伸びているわけではありません。伸び方が顕著な年齢層とあまり増えていない年齢層があります。また、性別によって伸び方に違いが見られるのも最近のインバウンドの特徴です。

最近特に増えているのは20代の訪日観光客で、2016年には訪日観光客全体の約3分の1を占めています。2012年に24.7パーセントだったのが2015年に28.4パーセントに達し、2016年には32.5パーセントという具合です。女性の割合が増加しているのも最近の傾向で2012年には41.1パーセントだったのが、2016年には47.3パーセントになっています。

ただ、男女比は国によって偏りがあり、中国から来る観光客で特に女性の割合が高めです。中国から来る観光客は20代と30代の女性を合わせると4割近くになります。逆に、アメリカから来る観光客は男性の方がかなり多いです。

年齢層に関しては、男性も最近では20代から30代の若い年代の割合が高いです。逆に40代や50代の割合は男女ともに減っており、年代によるばらつきが大きくなっています。ただ、アメリカから来る観光客は、年代によるばらつきは小さめです。

インバウンドを年齢層で分けると若者はアクティビティなど刺激的なものを求める

国内には非常に多くの観光地がありますが、訪日観光客が訪れる場所には偏りが見られます。東京や大阪、京都など日本を代表する大都市を訪れる訪日観光客が多いです。大阪は訪日観光客の中でも20代の若者に人気があり、40代や50代くらいの年齢層ではあまり人気がありません。年齢層が上がるにつれて、大阪への訪問率も下がる傾向にあります。

年齢層によって大阪への訪問率の差があるのは、若者はアクティビティな刺激を求める傾向が強いためでしょう。大阪を訪れる訪日観光客の多くはユニバーサル・スタジオ・ジャパンを目当てにしています。

東京への訪問者は年齢層による差があまり見られませんが、東京の中でさらに細かく地域を分けてみると、やはり年齢層による傾向の違いがあります。若者がよく訪れるスポットは渋谷や原宿です。渋谷や原宿は若者が多い街として有名ですが、インバウンドにおいても渋谷や原宿のショッピングモールに若い訪日観光客が多数集まります。オシャレなお店が多く、アクティビティな刺激を求めている若い訪日観光客にとってぜひ見ておきたい場所でしょう。

年齢層が高いインバウンドはと落ち着いた場所を好む

高い年齢層のインバウンドは同じ東京でも銀座や浅草などの地域をよく訪れます。落ち着いた雰囲気の場所や歴史を感じさせる場所の訪問率が高いです。比較的裕福な訪日観光客なら、ショッピングを楽しむことも多いですが、渋谷よりも新宿や秋葉原を好みます。

京都を訪れて昔ながらの街並みやお寺などを見て楽しむ、高年齢層の訪日観光客も多いです。お寺の多い京都は、落ち着きがあり歴史を感じさせてくれます。名古屋城などを見学する人も多いです。若者のインバウンドとはかなり傾向が異なります。

田舎の雰囲気を好むのも高年齢層のインバウンドの大きな特徴です。自分が子供時代を過ごした時代と似た雰囲気の観光施設なら、高年齢層の人が多く訪れるでしょう。中国でも高齢化が進んでいますが、裕福な高齢者も多いです。高年齢層のインバウンド向けに、昭和の時代の日本を疑似体験できるようなサービスを作れば、リピーターも増えるでしょう。

札幌にある北海道開拓の村には明治時代から昭和初期に使用していた設備などを見られます。外国人来場者数が急増中です。

まとめ

若者のインバウンドが増える一方で、高年齢層のインバウンドは減少しています。しかし、中国などで裕福な高年齢層は多いです。高年齢層の外国人にとって、魅力的な観光施設や観光サービスが少ないことが年齢層にばらつきが出てしまっている原因でしょう。年齢層別にインバウンドを増やしていくには、各年齢層に合わせた観光施設やサービスを作っていかなければなりません。

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