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インバウンドで成功している地方の観光事例3選

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訪日外国人の増加に伴い、地方にも観光客を呼び込もうと様々なインバウンド対策が行われています。けれども、成果を上げているのは少数に過ぎません。どのような対策をしているのか、観光事例を見てみましょう。

岐阜県高山市のインバウンド観光事例

高山市は岐阜県の北部に位置します。人口は2017年10月の時点で9万人足らずですが、2016年にはその5倍以上にあたる約46万人の訪日外国人を集客しました(※1)。

そんな高山市のインバウンド観光事例は周辺地域との連携です。訪日外国人が立ち寄りやすいよう、高山市を含めた観光ルートをいくつも作りました。

例えばJR高山本線に乗れば、北は富山、南は岐阜まで出られます。金沢や名古屋まで足を延ばすのも簡単です。関東と関西を結ぶ「ゴールデンルート」の経由地にもなれます。JRから外れている地域とはバス会社と提携してツアーを企画しました。

高山市は「飛騨の小京都」と呼ばれ、江戸時代の城下町や商家がそのまま残っています。ただし訪日外国人が1人で歩けないと、リピーターにはなってくれません。そこで多言語の地図やパンフレットを配り、バリアフリーにも務めました。一方で街中の道路標識や看板は言語を限定して、景観を損なわない工夫をしています。

さらにフリーWi-Fiを整備して、いつでもインターネットを利用できるようにしました。訪日外国人は撮影した画像をその場でSNSにアップロードできますし、高山市からは観光や災害の情報を送れます。利用にはメールアドレスや名前、国名などの登録が必要なので、今後のマーケティングに活かせる情報源にもなるのです。

※1:高山市
http://www.city.takayama.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/008/239/tyosa2.pdf

インバウンドの島根県の観光事例「足立美術館」

楽天トラベルの「2017年訪日旅行人気上昇都道府県ランキング」によると、2017年度に最もインバウンドの宿泊伸び率が高かったのは、前年比130.9%増の島根県でした。特に県庁所在地がある松江市から県東部の安来市、奥出雲町を巡るルートは人気があります。

目玉は安来市にある「足立美術館」です。15年連続で日本一に選ばれた庭園は、どの季節に行っても見応えがあります。島根県では他にも出雲市にある出雲大社や太田市にある石見銀山の遺跡が有名で、近年では訪日外国人にも親しまれています。

島根県のインバウンド観光事例は隣接する鳥取県との連携です。訪日外国人は飛行機なら米子空港、クルーズ船なら境港に停泊します。どちらも鳥取県ですから、島根県にとっては連携してインバウンド対策を行ったほうが効率的です。

2017年は米子空港に香港航空が乗り入れ、香港からの訪日外国人が大挙押し寄せました。他にも台湾からは関西国際空港経由でリピーターが訪れています。相乗効果により、先ほどの楽天トラベルの調査では鳥取県も前年比130.9%増で3位にランクインしました。

インバウンドにおける北海道の歌登の観光事例

北海道の宗谷地方にある集落「歌登」には、「うたのぼりグリーンパークホテル」という宿泊施設があります。近年タイからの訪日外国人を多く受け入れており、バンコクからの直行便が到着する新千歳空港から車で4時間半ほどかかるのに、その数は年間でおおよそ2,000人です。

歌登のインバウンド観光事例は、偶然縁ができたタイの旅行ガイドが求める日本の食文化や伝統の体験を、一手に引き受けているところです。訪日外国人を迎えるたび、ホテルに隣接するアメニティホールでお祭りのような縁日を開催し、様々な体験をしてもらいます。

浴衣や法被を着て寿司を握ったり、餅をついたり、たこ焼きを作ったり、流しそうめんをしたり、和太鼓を叩いたりするなど、タイ人の憧れを一度に楽しむことができます。冬は雪像作りもできるほどです。いずれも歌登が発祥ではありませんが、タイの訪日外国人にとっては1ヶ所ですべてを体験できることに価値があります。

まとめ

成功している地方のインバウンド観光事例は、いずれも訪日外国人のニーズに応えることを重視しています。その結果、新規の訪日外国人やリピーターの数を増やし続けているのです。ただ呼び寄せて観光名所を巡ってもらうだけでは不十分といえるでしょう。

弊社アレンジ(http://www.arange.co.jp/)では、インバウンド向けのSNS代行やプロモーションを通して、東南アジア諸国への認知度を高めるお手伝いを致します。観光事例のようなきっかけ作りの一環として、ぜひご利用ください。

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