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1泊120万円のホテルに一体誰が泊まるの?

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20161015日より、世界各国で高級ホテルを展開する「フォーシーズンズホテルズ&リゾーツ」が京都市内へ、海外の裕福層をターゲットにした高級ホテルを開業することが決定しています

「フォーシーズンズホテル京都」は織物や木工など随所に工芸品をあしらい、平家ゆかりの庭園「積翠園(しゃくすいえん)」なども用意することで京らしい日本の和を感じることのできる贅沢なホテルとなっています。

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http://www.fourseasons.com/jp/kyoto/

気になる料金は?

料金は1175千円(消費税サービス料別)からとなっております。驚くべきは245平方メートルの最高級スイートルームです。こちらは1120万円からとなっており、日本国内でもトップクラスの価格設定です。

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http://www.fourseasons.com/jp/kyoto/

日本の高級ホテル事情

・東京都千代田区にある「シャングリ・ラ東京」のプレジデンシャルスイートが一泊およそ200万円

・東京都新宿区にある「パークハイアット東京」のプレジデンシャルスイートが一泊およそ104万円

・東京都千代田区にある「ザ・ペニンシュラ東京」のザ・ペニンシュラスイートは一泊およそ100万円

など。

今までは上記のように一泊100万円を超えるホテルのほとんどが東京に集中していました。観光名所として多くの観光客が訪れる京都ですが、ホテル不足ということもあり高級ホテルは特に少なく、宿泊客が大阪や東京に流れているのが問題視されていました。

京都市が海外の裕福層をターゲットに。裕福層向けホテルの建設へ。

京都では外国人宿泊客が年々増えつつあります。しかし2015年の外国人旅行者一人当たりの消費額は約12万円、全国平均は17万円と消費額に差が出る結果となりました。

そこで京都市は府や札幌市など6自治体と富裕層誘致を進めることを決め「日本ラグジュアリートラベルアライアンス」という裕福層向けの団体を設立しました。長期滞在する海外の富裕層に狙いを定め、伝統産業の体験、作品の購入などを通じて消費の底上げを狙っています。

2014年、中京区に「ザ・リッツ・カールトン京都」が開業。今後はシンガポールの大手高級ホテル「アマン」も京都へ進出予定となっており、更に裕福層の外国人観光客にフォーカスした動きに注目です。

まとめ

訪日客の増勢が続く中、訪日客一人あたりの都道府県訪問数・滞在日数も増加しており、宿泊需要は訪日客の増加テンポを上回って拡大しています。今後、ホテル不足の影響がもっとも懸念されているのが、2020年の東京オリンピック時に来日を希望する外国人を取りこぼしてしまわないかということです。宿泊場所を満足に確保できなければ、機会損失になってしまいます。

しかしながら、足りなければ増やせばいいという訳でもなく、2020年のオリンピック・パラリンピック後や為替が円安方向に進んだ際の外国人観光客数減少のリスクにも注視していかなければなりません。

“コンタクト”